P文書に思うこと


パナマ文書に引き続き、パラダイス文書なるものが発表され、その中に英国エリザベス女王や米トランプ政権の閣僚、鳩山由紀夫元首相の名があると話題になっているようです。


先月11日に木星が蠍座入りし、24日以降は太陽も蠍座を運行中のこの時期に、こうした文書が発表されたことには意味があります。


もともと蠍座自体が金銭にも関わりが深い星座で、占い上での定番のキーワードは「遺産」や「相続」だったりするわけですが、ざっくりと言うと蠍座は金銭に関することの中でも「資産運用」や「税金」に関わりが深い星座なのです。


事実パラダイス文書について報じたNHKのウェブサイト記事では、以下のような記述がありました。


−ことしイギリスのNGOなどが国連大学に示した報告書では、こうした租税回避によって世界全体で失われている税収が年間58兆円余りにのぼるとされていて、国別では日本は5兆円余りと、アメリカ、中国に次いで多いとされています。− 

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171106/k10011211781000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_060 より


日本では何も対策が取られていないわけでは無いようですが、本来税収として国庫に入るべき5兆円余りが、租税回避による税逃れで、取りこぼしにあっていると言うのは非常に痛いと言うか、問題では無いでしょうか?


ノブレス・オブリージュー高貴なる者の使命ー現代社会では高貴なる者は「成功者」と言う意味に置き換えられて使われることが多いと思いますが、中世などの戦乱の世では、王公貴族などの高貴な身分の人間は、領民を守る為に、自ら率先して戦争の前線に出て戦う事だったわけです。

これを現代でもやっているのが、英王室だったりするわけですね。


そうしたノブレス・オブリージュに代表される成功者としての道徳観…「成功した者は成功して手に入れた物(現代の場合、その多くは富)を、社会に還元する義務がある」…が世界の成功者、分けても株や投資によって儲けた成功者には欠けてはいないでしょうか?


パラダイス文書なるものには米歌手のマドンナの名前も見られるとのことですが、一般的にハリウッドなどでの成功者は、知名度があるだけに、世間の監視の目も強いですし、ハリウッドのスター側も自らの知名度を生かして、ボランティアや寄付などの社会奉仕活動に熱心だったりします。


マドンナも例外では無いですし、租税回避していてもやるべきことはやっていると言えるでしょう。


問題は社会の目が届かない、名も知られず投資家として成功した、一般の富裕層なのかもしれません。


労働や商売で得た収入と違って、世間に支えられて富を得たと言う感覚が、投資家として成功した人たちには無いのでしょうか?


例えば商売で成功したなら、お客さんが減ってしまったら商売が成り立たなくなるわけですから、お客さんを維持・あるいは増やす戦略的目的コミで、貧しい人に施しなり寄付なり、あるいは自立の援助をするために投資する…と言うことを考えるかもしれません。


しかしパソコンの前に座って、データを相手に投資という不労収益を得ている人たちはどうなのでしょう?


増税と言うと消費税云々が議論されがちですが、増税よりも、まずこうした租税回避による取りこぼしをどうやって無くしていくかを考えて欲しいですし、高収入を得ている人は高額納税を嫌がるのではなく、納税が最も簡単で基本的なノブレス・オブリージュの果たしかたである、と言う認識を持っていただきたいですね。