仏大統領選挙と仏の行方
今回の仏大統領選挙、仏史上最年少で大統領に選ばれたマクロン氏はルペン候補のダブルスコアで当選したにも関わらず、マクロン氏の消極的な勝利と言われているようです。
実際、選挙翌日には、辞退を求めるデモもあったとのことでしたが、5/14 11:20am CET パリ・エリゼ宮にて就任式が行われました。。
ところで、英国の占星家リズ・グリーン(※)は、1999年に、フランスのこれからの10年(1999-2009)と言うテーマで占星術サイト:アストロディエンストにおいて、次の一文を寄稿しています。
原文は英語ですが、グーグル翻訳による和訳文をこちらで読みやすいように若干手直しした文を、参考までに、ここに紹介しておきます。
フランスには多くの出生チャートがあり、それぞれが何世紀にもわたってこの国で起こった政治的、社会的な変化を反映しています。今回のフランスの占星術の鑑定結果は、1958年に知的で賢明で文明的な天秤座の看板の下で生まれた第5共和国の(出生チャートによる)ものです。
天王星と冥王星の動きは、この国の偉大な創造性を表現する多くの芸術的かつ科学的なブレークスルーを約束します。これら両方の惑星の調和のとれた側面は、他人への奉仕の精神(この星座の強い要因)を肯定的かつ感動的な方法で利用することができるチャネルを提供するかもしれません。欧州連合(EU)への関与は、時々刻々とした例外を除けば、天秤座の太陽と金星によって反映された、他の国との同盟関係を自然に形成する必要があるという調和のとれた形で現れると思われます。
冥王星は、宗教的、社会的、政治的な寛容という重要な問題を提起し、思考の剛性によって両フランス人自分自身と彼らが関与している他の国々との間で、射手座を通過することによって、ゆっくりとしながらも、容赦のない変容を法律、宗教、社会イデオロギーの領域にもたらし、これは過去の多くの人々に不満をもたらした多くの定着した偏見や信念体系を打破することを約束します。
しかし、これらの課題は、主に忍耐ではなく熱意によるもので満たされる可能性が高く、フランスの行方を示す占星術の3つの外惑星の動きを組み合わせた図は、主に肯定的であり、感動的であり、本当に創造的なルネッサンスを助長する次の10年になるでしょう。このインスピレーションの時間を利用できるかどうかは、あなた次第です。
リズ・グリーン、1999
(使用データ:1958年10月6日、CET午後6:30、パリ)
冥王星が山羊座を通過している2017年現在、リズ・グリーンが指摘していたこれら10年前の精神的な問題が、フランスはどうあるべきか・・・と言う国家の在り方を問う形で、再び問題になっていることがわかります。
エスタブリッシュのマクロンは嫌だけど、ファシストのルペンはもっと嫌。
だから、消去法でマクロン氏を支持した。あるいはそれも嫌で、棄権した人は25パーセントいたそうです。
そしてフランスは、結果としてマクロン氏を大統領に選びました。
自由・平等・博愛を掲げた「フランス大革命」、ナチス・ドイツによる「パリ陥落とユダヤ人迫害」など、多くの血を流して手に入れた民主主義と博愛の精神を守ろうとする意志が、とても固い国なのだと実感させられたのが、今回の仏大統領選挙でしたね。
さて、肝心なフランスの行方ですが、マクロン氏の出生図と仏始源図を見る限りでは大方の予想通り、フランス自体は大きくは変わら無いでしょう。
マクロン体制のもと、大きく変わる可能性があるとしたら、EUとフランスの関係の在り方の方かも知れません。
今年秋のドイツや来春のイタリアの選挙の結果にもよるかも知れませんが、具体的には、ストレートに自国の改革に取り組んで行くと言うよりは、EUの改革に取り組んで行く可能性が高いと思われます。
また、マクロン大統領の出生図とブリジットさんの出生図を重ねると、途端にフランスの未来は明るい夢と希望に包まれたものに一変します。
ブリジットさんに何らかの役割を与えるという話もありましたが、仏国民はこの事に否定的との報道がありました。
しかし、ブリジットさんの助言が良い方向に生かされれば、フランスは思わぬ幸運に巡り合えるのかも知れません。
そう言う意味では政治経験は少ないものの、マクロン大統領の誕生は、フランスの現在の運勢を観ても、どうやら世間が心配するほど頼りなかったり、悪いものでは無いようです。
出生図からみるブリジット夫人との関係は、まるで皇帝ナポレオンにとっての妻ジョゼフィーヌとの関係のようです。
つまりマクロン大統領にとって、ブリジットさんは、勝利の女神とも言える存在です。
相性的にも一蓮托生のところがあるので、形はどうあれ、2人で一緒に仏が抱える問題に全力で取り組んで行くことになるでしょう。
フランスにとって、木星の守護がある時期に選ばれた大統領なのですから、少なくともフランスにとってはマクロン大統領の誕生は、仏国民が心配するほどマイナスにはならないはず。
けれども、政治的に理想を現実に落とし込む駆け引きの技術が伴わないと、悪い結果にはならなかったとしても、仏国民に見果てぬ夢を与えるだけで終わってしまう危険性も潜んでいるのです。
(※)リズ・グリーン:英国の占星術師。
日本で人気のある占術家、鏡リュウジ氏の師でもある。
韓国大統領選挙と韓国の行方
こちらは下馬評通り、文在寅(ムンジェイン)の当選となりました。が、ホロスコープを見る限りでは期待されるほどのリーダーシップや改革力は無いのでは・・・と、思われます。
実際、韓国議会では文氏の所属する は第1党では無いという事で、政権運営には困難がある事が予想されます。
また韓国議会や同盟国との関係を、さらに混乱させる心配もありますね。
北に対して融和的と言われるだけに、トランプ大統領とは相性的な接点は無く、安倍総理よりも相性は悪いくらいですね。文氏の方がトランプ大統領をイラつかせることも多くなりそうです。
そして肝心な金正恩との相性は、文氏にとってはトラウマを抱えるものとなるかもしれません。双方ともデータが曖昧なので、断言は出来無いのですが、良くも悪くも宿命的な組み合わせという印象があります。
安倍総理との相性は、意外にもそれ程悪くは無いのですが、安倍総理からみるとトランプ大統領よりはペースを合わせやすいものの、文氏は「一言多い」と感じることがあるかもしれません。
文氏は国民の感情に動かされると言う、韓国の体制を体現しているようなところがあるホロスコープですので、相性がそこそこ良いと言うことは、下手をすると、安倍総理が文氏に振り回されてしまう危険性も存在しますね。
その点、習近平の方が上手でしょう。相性としてはビジネスライクな傾向は有りますが、習近平が文氏をコントロールする、あるいはピシャリと抑えを利かすような(文氏にしてみれば、頭が上がらない)相性です。
どうやらここでも、カギは中国(習近平国家主席)が握っているようですね。
また文氏の出生図と韓国始源図の組み合わせからは、改革を志しながら現実は混迷を深めて行きそうな・・・日本の民主党政権時代(中でも特に鳩山政権時代)のような状況になりそうな予感がします。
韓国にとっての東日本大震災が、朝鮮半島有事という形で起こる可能性も否定は出来ません。
あまりに混迷の度が過ぎるようなら、そしてそう言う中で、現実に有事になるような事があれば、(東日本大震災の時に民主党と自民党の大連立の構想が出て来たように)、再度米軍による占領統治(可能性は薄いものの、場合によっては日韓再併合の構想も)の話が出てくる可能性もあります。
それを避けようと思えば、文氏は当初の自分の思いとは逆の方向に、政権運営の舵を切らざるを得なくなるでしょうね。
ただし「ピンチはチャンス」とも言われます。こうした危機を財閥解体のような、経済分野での思い切った改革に繋げられるなら、怪我の功名で功績が残せる可能性が無いわけではありません。
が、果たしてそれが出来るかどうか・・・。
採用される閣僚の運勢にも多少は左右されるでしょうが、東アジア情勢はあまり気の抜けない5年間になりそうです。
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