ドナルド・トランプ
1946/06/14 10:54am ニューヨーク州生まれ。
この記事はホロスコープによる分析の記事ですが、その前に一応、ざっくりとした流れを観るために気学でも鑑定してみると、
トランプ氏の本命星は九紫火星。
その九紫火星は今年は新しいことにチャレンジすると運が開ける運勢でした。
来年は、気学で観ると外交関係に力を入れて良い関係を築く努力をした方が良い年廻りなのですが、逆に、内向き志向な政策を取ると、今の勢いが削がれてしまうことになります。
そして、外交関係が政権のアキレス腱になるような事件が起きる可能性もありますので、再来年の春頃までにはトランプ政権の先行きはある程度予測できるものとなっているはずです。
さて改めてになりますが、12月に選挙人による投票があるものの、11/8の大統領選挙で次期米国大統領はトランプ氏にほぼ決定し、世界に衝撃を与えました。
しかしその週末には、全米でトランプ大統領就任を反対する抗議デモが行われるなど、波乱の展開となっています。
ちなみにヒラリー・クリントン氏のホロスコープ(西洋占星術)を観ると天王星が弱く、安定期に業績を維持する能力は高くても、改革期にリーダーシップを取れるタイプではありません。
実はこれ、民進党代表の蓮舫氏と同じ。
対してトランプ氏は、人間的な器という点では疑問符が付く面もあるものの、改革者としての手腕が期待できるホロスコープです。
党と国家という規模の違いはあっても、改革が必要な時に改革能力のある人物を選んだという点で、民進党の党員と支持者よりも、米国国民の方が感覚的に健全でリアリストだと言えるのかもしれませんね。
ただ、来年の米国の春分図を見る限り、経済分野で激変がある可能性はあってもの、外交面で大きな変化は無さそうな感じ。
とは言うものの、一般的な米国市民がその恩恵や好影響を感じることは、無いかもしれません。
どちらかと言うと、かえって混迷度が増したような印象を受け、先行きの不透明感が増すのではないでしょうか。
国内的にはそのせいで、まさかの突き上げを食らう可能性もありますが、特に同盟国との関係に関しては、大枠は変わらないと言えそうです。
ただし、注意点もあります。
イスラム教圏の国で米国との同盟関係(もしくは占領・保護下)にある国は、今後米国との関係に亀裂が入る可能性もあります。
と言うと、フィリピンとの関係を思い浮かべる方もいるかも知れませんが、必ずしもそうとは限りません。
インド・アフガニスタン及びその周辺各国も要注意です。
とは言ってもそれは、序章にしか過ぎないのかもしれません。
むしろ危険なのは2018年~19年。
宗教に関係無く、米国は下手をすると孤立しかねませんが、それを避けるには世界の警察官役を捨てるわけにもいかず、新たな戦火に巻き込まれる不安があるのもこの年。
そう言う意味では初年度は、学習と様子見の年という事になるのかもしれませんが、トランプ氏の大統領就任式チャートを観ると、やはりと言うべきか、任期中に対外的にも内政的にも敵を増やしそうな気配が有ります。
アメリカ合衆国のナショナルチャートを見ると、米国はそろそろ冥王星回帰の時期を迎え、その冥王星は国家を表す山羊座にあるわけですから、次世代の国の在り方について真剣に考える時期に来ています。
その山羊座の冥王星はナショナルチャートの経済に関係する位置にありますから、米国はもともと軍事や金融関係の投資家・財閥などに牛耳られやすく、一般的な労働者には厳しい惑星配置となっています。(いわゆる財閥・資産家の奴隷=労働者と言っても良いくらいで、雇用される側にいる限りアメリカン・ドリームとはほど遠いイメージ)
宗教・貿易の位置にある神秘の海王星が此処に関わっていますから、米国のみならず世界はフリーメイソンに支配されているなんて言う都市伝説も、あながち否定できない面があるのかもしれませんね。
でもその結果行き着いたのが、現在のグローバル経済と格差の拡大です。
これは、“そこを変えて欲しい・・・正規の労働とそれに見合った収入が欲しい・・・という米国市民の要求”は、実は彼らの望む(トランプ氏が選挙戦で訴えて来た)移民や難民の排除では解決できないということを示唆しています。
もっとも当選後のトランプ氏本人は、不法移民を本国に送還するだけで、正規の移民は米国市民として保護するような話もしているようですが、自らの過激な発言で火がついてしまったマイノリティーへの差別感情とその結果表に出てきたヘイトクライマーたちは果たして納得できるのかどうか?
納得させられたとして、雇用創出と賃金アップの為に、どれだけ有効な手を打てるのか?
おそらく、現在の合衆国憲法下では世界経済の矛盾を解決することは、そもそもが難しいでしょうし、各国との協力体制も必要でしょう。
となれば、長い目で見れば合衆国憲法や新自由主義的価値観を捨てて、新しい国へ生まれ変わる必要性も生じてくるでしょうし、米国一国のみならず、世界の経済分野のシステムを改革する必要性もあるでしょう。
そういう意味では新自由主義の恩恵を受けて資産家となったトランプ氏が、本当に(搾取され軽んじられて来た労働者側が多数を占める)米国市民の為の大統領になれるのかどうか?ーーー大変興味深いところなのですが、次期大統領任期中の数々のチャートからは、米国市民の不満を解消する様な政策を打ちだすのは数年では難しく、出来たとしても限定的である様子が伺えます。
さらに付け加えるならば、いくら改革の手腕があっても、未経験では実力の発揮のしようがない・・・と言うことなのでしょう。
そんなこんなで前出の就任式チャートを観る限り、トランプ大統領に期待した層が失望させられる時期は、意外に早くやって来そうですね。
またトランプ氏本人に自覚があるかどうかは別として(何しろ政界に関しては素人ですから)任期中にいわゆる袖の下などの不正に関与する危険性が無いとは言えませんので、噂レベルであっても支持者の心象を悪化させる可能性はあります。
そうなって来ると、トランプ氏の承認欲求は非常に強いので、それが裏目に出て、負のスパイラルを描き始めるかも知れません。
だからと言って、トランプ大統領が何も業績を残せないと言うことでは無いのですが。(恐らく任期中は賛否が分かれる状態になりそう。)
次の大統領選挙の翌年頃に国政の評価が良くなる気配がありますので、トランプ大統領が再選されるようなら一定の功績があったと言うことになります。
ただしトランプ氏自身はその業績の結果に関わらず、ナンダカンダ言いながらも退任後は大統領時代の経験も、ちゃっかり資産を増やす為の新たなツールにしてしまいそうなんですが。
最後に相性ですが・・・安倍総理はトランプ氏に振り回されて終わるんじゃないでしょうかね。
おそらく、全く噛み合わないんじゃ無いでしょうか?
安倍総理は言わば御坊ちゃま育ちですから、そう言う意味での人の良さはあるので、一生懸命良い方に捉えようと努力すると思いますけれど、トランプ氏と話していると気が滅入ることもあるんじゃ無いかしら。
安倍総理の弱味をチクチク刺して来るような・・・或いは嫌味なのか本音なのかわからないような物言いというか・・・そんな感じがします。
まあ上昇星に火星を持つ人は、赤ら顔の持ち主で、毒舌家だと言われますから、トランプ氏は占星術のセオリー通りの人なんですね。
Ascの獅子座は強い承認欲求と派手なパフォーマンスを表しますから、相性上の問題もあって、議論になったら、トランプ氏の方が強引に押し切ろうとするでしょうね。
・・・総理にしてみたら、反論する気力が失せるまで、徹底的にやられるかも?
案外、安倍総理に迷惑がられている感がある小泉元総理の方がトランプ氏と相性的に接点があるので、まだ話がしやすいかも知れません。
とは言うものの政界は引退されていますから、頼りには出来ないでしょう。
総理に頼りにされている(?)岸田外相は、安倍総理よりはだいぶマシです。
トランプ氏の毒舌に振り回されず、心理的駆け引きに持ち込めれば、岸田外相の方にも議論になった場合の勝算はあるでしょう。
ただし意外とプライドが高く繊細な面のある方なので、果たしてそう都合よく進められるかどうか・・・ですね。
プライドを抑えて忍耐力を発揮できれば、不利な場面もひっくり返せる可能性はありそうです。
ちなみにトランプ氏の経歴については、こちらの記事を参考にさせて頂きました。
「トランプとは何者か? アメリカ人記者が見た孤独とコンプレックス」